Gclick 渋谷取材レポート
ねがねザル
今回はパレードについて「眼鏡ザル」がレポートします。へっぽこ取材だけどお付き合いお願いします。

パレード取材にいきました。そのレポートです。
その晩の東京レインボウ祭りの取材もしてますが、それは、近々アップされる予定なのでお楽しみに!


まずは、東京レズビアン&ゲイ・パレードのレポートです。
結論からいうと、とっても「楽しみました」。とにかく、楽しいんです。


で、後になって、「何がそんなに楽しいのか?」と自問して、ゲイとして生きてくってどういうことなのか、そういうことを改めて考える機会になりました。
僕の感想では、パレードは、「ゲイ(とレズビアン)の権利をうんぬん」というよりは、「ゲイである自分を解放して、世の中とのつながりについて、再考する」、そんなきっかけだと思います。
ちなみに、僕がこのパレードの場に参加したのは、今回がはじめてでした。


会場についたのは、お昼過ぎの12時半くらい。13時半がパレードスタートですが、すでにあっちこっちにかっこいいアニキや、きらびやかなドラァグの方々が沢山(友達によると雑誌のモデルさんなんかも多かったらしい。僕はその辺ちょっと疎い)。
それとそれをとりまくように、普段の渋谷の街にもいるような普通の姿の人たち。
パレードのテーマのひとつでもあると思いますが、ゲイというのは、「その辺に普通にいる」ということの表れだったように思います。



とはいえ、個人的な感覚をかかせてもらうと、明らかに日常では考えられないゲイ密度で「あっちにもいいオトコ、こっちにもいいオトコ」状態。次第に舞い上がってたのかもしれません。
僕自身が、普段から、ゲイナイトにいくわけでもなければ、ゲイバーにもそうしばしば出るわけでもないせいか、そんな様子だったと思います。
その場を端で見ていた友達いわく「あんた、舞い上がって、地上15センチを歩いてたわよ」とのこと。


多分、会場全体そんな感じ。いいすぎかな?


イベントとしては、代々木公園のステージでパネルディスカッションなどが行われている脇にどんどん人が集まって、パレード参加者は、受付けで登録。登録終了後登録者が、NHK(代々木公園)~渋谷~明治通り~表参道~代々木公園のコースで練り歩くというシンプルなもの。人気フロートは僕の到着時刻ですでに登録受付終了してたようです。
僕は今回、取材者の立場で沿道でカメラを構えて見物してました。
パレードに参加したり、ボランティアとして参加しているのとかなり立場が違っていると思いますが、パレードのフロートが「行進」しているときよりも、その他の時間帯(「行進」前と「行進」後)が印象に残ってます。
取材の要素とか義務感が、それだけその時間帯の方が少なくて、自分のゲイであることが、その分、発散されてたんだと思います。
フロートと一緒に歩いたり、フロートを主催したりする感覚も味わってみたいものです。
どんななんですか?参加された方!



とにかく、オープンということが全体の雰囲気。
僕自身の場合、やっぱり、普段の生活では、どこかで抑圧している自分の本性が、代々木で青空(実際には、パレードのスタートの一瞬だけ雨がぱらつきましたが、あら、不思議。その後は見る見るいい天気。
僕らの日ごろの行いか、はたまた何かの魔力か、、、)の下で相当数のゲイに囲まれているうちに表に出てきたようで、それは、取材ビデオを見返してみると一目瞭然。
会場に到着(恐る恐る取材)~フロートの取材(屈託ない笑い声)~パレード後の代々木会場(積極的!)みたいな変化があります。パレードが趣旨としてうたっていることとは別に、自分の中で、ゲイであるということを調和させるような効果があるように感じました。僕自身は、ゲイとして、そこにいることがとても自然でした。


(ある意味、ゲイである自分と社会の一員としての自分を分別管理している)僕が感じた
この感覚を推し進めていくと、海外のパレードで「プライド」という用語が使われていたりする発想につながっていくのだと思います。今回のパレードでも、「ゲイフレンドリーな医療を」とか、「ゲイの政党員」なんていう一般の生活とゲイであることを結びつけたプラカードをもってパレードに参加されていた方も相当いました。
そういうことについての発信が強まっていくといいな、と感じました。


「参加したのは何回目?」という質問に、ほとんど全員「今回がはじめて」か「2回目」という答え。
そして、前回よりも今回が、盛り上がってる、というコメントも少なくありませんでした。
思うに、日本のゲイとレズビアンがここまでオープンになり始めたのが、その期間っていうことでないでしょうか?僕自身も、ちょっと遅刻したけど、乗り遅れなかった、そんな感想です。
こうしたイベントが定着して拡大していけばいいと思ったし、自分もフォローしたいな、とつくづく感じました。


印象的だったのは、あれだけの数(公式発表では、参加者数は3000人弱。当然レズビアンや、必ずしもゲイでない方も含む+沿道参加者数その数倍)のゲイがいて、「イケテル男がそこにもここにも」状態でありながら、みんな仲間だし楽しくやろうよ、という感覚。
なんというか、ふと話かけた初対面の相手なのに、どこかで共有するものがある、そんな何かがあったこと。「みんな仲間」そんな感じ。


パレードで行進するひとりひとりを見ていれば、あたりまえだけど、みんなそれぞれ全然ちがっていて、別にそれは、ゲイとかレズビアンっていうことを関係なく、一般に世の中のそこらに展開されている縮図と何も変わりません。ゲイのコミュニティの持っている「イロモノ」っぽい感じ(言葉が悪いんですけどね)とか、セクシュアリティとしての側面とか、それでいながら、当然社会の一部なんだ、ということを確認しながら、自分たち存在や自分たち姿を世の中にも認知してもらういい機会なんだと思う。


パレードを経験して「ゲイという本性がとても自然に自分の中でフィットした」そんなことを後から深く感じてます。
ゲイのコミュニティって何?というのを遠巻きに見物するのでもいいし、その中に入って自分で何かをうったえてもいいし、ある意味、お祭りとして捉えて、自分の中にあるものを発散してもいいと思います。今回は参加できなかった人も巻き込んで、来年以降も、より一層、このイベントがパワーアップしていくことを応援していきたい、そんなことを感じています。


パレード後のインタビューでのコメントのいくつかです。

・「楽しかった」

・「イベントが継続することを願ってます」

・「来年も必ずきます」

・「米国みたいだった」

・「日本もここまできたか、という感じ」

・「人が多くてびっくり」

・「来年以降もサポートします」

・「(ボランティアで)きちんと関われてよかった」

などなど、来年は、もう少し深みのある取材がしたいですね。(へっぽこ取材でごめんなさい)

最後にパレード関係の皆さん、取材に快く応じてくださったみなさんに心から感謝します。